大西陽一 / STYLE

トレンドのアイテムをマリネッラのネクタイでピッティ風にドレスアップ

TYPE : Flow

DATE : Jun 26, 2021

紳士服の国際見本市としては最大級で、トレンドの発信源としても注目されているのが、イタリアのフィレンツェで年2回開催されているピッティ(正式にはピッティ イマジネ ウオモ)。
今年は、昨年の様なデジタル配信ではなく、実際のブースを出した従来どおりの展示会を6月30(水)〜7月2(金)で行います。
メンズのモード系以外のブランドが集まっているので、ここではクラシックなスーツスタイルからイタリアらしいカジュアルスタイルまで様々なトレンドが発信されます。
雑誌のスナップやインスタグラムで注目されるまでは、ほとんどバイヤーやジャーナリストしかいませんでしたが、5~6年くらい前からファッションが好きな一般の人やファッションブロガーが押し寄せるファッションのフェス的な雰囲気が強くなりました。
そのためプロだけではなく一般の人まで最旬のトレンドをいち早く取り入れられる様に。
今回は、ピッティ系のブロガーたちの間で注目されているアイテムを取り上げ、それにE.MARINELLA(マリネッラ)のネクタイをコーディネートしてみました。

6月のピッティの時期、例年ならフィレンツェは30度を超える日が続くのですが、日本の様な湿気がなくカラッとしているので、クラシコ系のブランドの関係者はスーツにネクタイという人が目立ちます。
昔から夏の定番は "ソラーロ" と呼ばれるイギリス生まれのコットン生地(日本では トレンチコートの生地などで見かける)で仕立てた渋い目のスーツを着ている人が多かったのですが、最近はアメリカントラッド風のコットンスーツを着た人が急増。
代表的なのがベージュのコットンスーツですが、ピッティで見かける人いたちのVゾーンは、濃い口のイタリア的な味付けがされています。
アメリカントラッドなら、ここはダークブラウンのニットタイというのが王道ですが、ピッティではこのくらいパンチを効かせる人がほとんど。
ポケットチーフにもこの赤みを取り入れ、シャツはブラウンのストライプにすることでバランスをとりネクタイだけが浮くのを防いでいます。
よりピッティ風にするなら、日焼けした小麦色の肌にしておくこともお忘れなく。

この鮮やかなレッドのネクタイの結び目は、シングルノットにしています。
シャツは、ピッティのお約束の「B.D.シャツのえりボタン外し」にしています。
イタリアを代表するウェルドレッサーであり実業家でもあった元フィアット社長のジャンニ・アニエッリが広めた(諸説あり)着こなしテクです。

こちらは、ピッティでは定番のブルーチェックのジャケットをネクタイとシャツを一捻りすることでトレンディーに仕上げました。
ネクタイをヴィンテージ柄にして、シャツをタブカラーにすることで、今までのイタリアンクラシックにはない雰囲気を出しています。

タブカラーシャツは、イギリスやアメリカのシャツブランドでは定番のえり型の1つですが、イタリアでは最近まであまり見かけないえり型でしたが、モード系のシャツブランドや老舗シャツブランドも徐々に手がける様になってきています。
こうした流れは、ピッティに来る40~50歳くらいのドレス系のバイヤーたちが作り出しているトレンドで、ピッティ全体で見るとごくごくわずかですが、この波は確実に大きくなるはずです。
ちなみにタブカラーシャツの時は、上の画像の様にネクタイのノットはかなり小さく結ぶのが鉄則。

シアサッカーを使ったスーツやジャケットは今季のトップトレンド。
それをWブレストにしてしまうのがピッティの気分で、えり幅がワイドでゴージラインも低めのサルトリアテイストが人気高騰中。
そうした太いラペルの時は、ネクタイは小剣をわざと横にずらしてスカーフの様なボリュームを出すとバランスが取れます。


小剣をずらすのは、イタリアでも南の方のバイヤーがよくやっているテクニックで、パリやロンドンのバイヤーはほとんどしません。
これは、几帳面にドレスアップしないで少しラフでぬけ感を出したいという南イタリアならではの気質ではないかと思います。
今回のネクタイは、大剣の幅が約9cmあるのでジャケットのラペル幅とのバランスが良いのですが、ノットはシングルノットではボリュームが足りないのでダブルノットにしています。
ノットを大きくする方法としてはセミウインザーノットなどが一般的ですが、急にブリティシュ風になるのでこちらをチョイス。
結び目をアップしてその右端を見ていただくとわかるのですが、シングルノットを二重巻きにしているのがかすかにわかると思います。
こうすると、横にはそれほど膨張しないのですが、縦方向がかなり大きくなり、独特のインパクトが出せます。


こちらはリネンのサファリジャケット。
このアイテムに関しては、ジャケットにポケットが4個ついたタイプまで様々なものが出てきていますが、あくまでもピッティでの注目株と言った感じです。


こちらで選んだのは、大剣が7cmのナロータイで、シャツのカラーも小ぶりなものをチョイス。
お好みではありますが、ナロータイの時はディンプルを入れないでシンプルに結ぶのが綺麗だと思います。
色目は、ミリタリーをちょっと意識してグリーン系の小紋柄にしていますが、無地にするとよりハマります。


  • 【Profile】 : スタイリスト / 大西陽一 氏
    「メンズ・イーエックス」「レオン」「メンズ・プレシャス」「アエラスタイルマガジン」などで スタイリストとして活躍。親しみやすい人柄とファッションに対して熱い情熱を自ら表現し、 多くの方から愛されております。エディターの一面も併せ持ち、アルソーレの代表も務めております。