マリネッラ商品の背景
～いつかは、マリネッラ・・・～

TYPE : Flow

DATE : Oct 08, 2023

フローエンストーキョーでは、E.MARINELLA(マリネッラ)の商品を数多く取り揃えております。
マリネッラの魅力をみなさまにもっとお伝えしたい！という想いでスタートした、マリネッラ店舗とフローエンスの合同連載。
マリネッラを熟知するマリネッラナポリ丸の内小林が、商品の背景とともにご紹介いたします。

ナポリ本店1階正面の壁に掲げられる、ブルボン家御用達のワラント。スペイン統治が長かったナポリですが、ナポリの歴史上一番華やかだった時代は、スペイン統治の時代だったとさえ言われます。故に、切っても切れない関係のスペインとナポリ。ナポリのメーカーにとっては、ブルボン家御用達のワラントを授かることは大変な名誉であり、また、それを使用するナポリ人にとっても、ブルボン家御用達の由緒正しき製品を使用することはある種のステータスでもあります。

こんにちは、マリネッラナポリ丸の内の小林です。
前回の「小紋柄以上、紺白のピンドット柄未満の関係・・・」から引き続き、私、マリネッラナポリ丸の内の小林が"マリネッラ商品の背景”を担当致します。

さて、今回の“マリネッラ商品の背景”は、「いつかはマリネッラ・・・」ということで、
1980年代に、日本が誇る往年の名車、トヨタクラウンの「いつかはクラウン」というキャッチフレーズのCMがあったのをご存知でしょうか。

“石畳を走行中でさえ、手に持ったタバコの灰が落ちない安定の走行性能”という120系クラウンのCMだったのですが、日本がバブル景気の真っ最中、当時、小学生だった私は、毎朝の登校時に通学路の途中で見かける、“どこかの企業の役員の方と思しき家の前で待機する運転手付きクラウン”を横目に、「何てかっこいい車なんだ」と思いながら登校したことが思い出されます。

その当時は、トヨタでいえばソアラやクラウン、日産でいえばシーマでしょうか。今では考えらえないパワフルかつラグジュアリーな車、そして、現在では当たり前となった計器盤メーターのデジタル表示などが発表され、子供ながらに「大人になったら乗ってみたいな」と思ったものでした。

そして、そんな時代、“最初はカローラに始まり、次にマークⅡ、そしていつかはクラウンに乗るぞ”という羨望の的であったクラウンへの憧憬が見事に表現されたキャッチフレーズとしてこのトヨタのCMは、バブル景気の右肩上がりの時代背景も相まって、とても話題になったそうです。

というわけで、話がだいぶ逸れてしまいましたが、「いつかはマリネッラ」ということで、ナポリのマリネッラ社にも、日本のクラウンならぬ、ナポリ人の羨望の的であるネクタイが存在する事をご存知でしょうか。

そう、それは、“フォーマルタイ”なのです。

小紋柄やピンドットじゃないの？と疑問に思う方も多いかと思われますが、無論、小紋柄やピンドットのタイも羨望の的です。

もちろん、本国ナポリにおいても、マリネッラのタイは日本同様に高級品であり、高嶺の花でもあります。

そして、職業柄普段はネクタイを締めない方や、中々手を出せない方も、

「ナポリ人たるもの、自分の結婚式だけはマリネッラでスミズーラしたフォーマルタイを身に着け式に臨むぞ」

という方も多く、結婚式に合わせてマリネッラのナポリ本店でタイのスミズーラをするということが、ナポリではある種のステータスシンボルとなっています。

故に、結婚式のシーズンともなると、新婦がウエディングドレスを選んだり、会場の下見、料理やケーキの試食をするのと同じように、“新郎新婦が揃ってマリネッラ本店に訪れ、新郎が式に臨む為のフォーマルタイをスミズーラする”という光景も多く見られます。

イタリアや、特にナポリにおける結婚式では、参列する方は、白やサックスブルー、ピンクやイエローといった明るい色の一般的なタイを身に着ける方が多く、フォーマル度合いの高いシルバー色のフォーマルタイは新郎が身に着けることも多いです。

しかし、日本においての慶事では、慣習として白やシルバーのタイを身に着けることが多い為、こちらの“フォーマルタイ”は最適なのです。

また、結婚式はもちろん、お祝い事の席や、礼装や略礼装をしなければならない日中の礼装などには特に適します。

「無地が故に際立つ、高品質なシルクの風合いと織り。そして、その伝統的な仕立て」

長きに渡って紡がれる伝統的かつ、厳選された上質なエレガンスをお楽しみ頂けることと思います。

「いつかはクラウンならぬ、いつかはマリネッラ」

小紋柄やピンドットはもちろん、ナポリのステータスシンボルでもある“フォーマルタイ”も、1本お持ちになることにより、これからの様々な晴れの舞台で活躍頂くこと請け合いです。