E.MARINELLA

マリネッラ商品の背景
~ イタリア流イギリス様式のエレガンス “レジメンタルタイ” ~

TYPE : Flow

DATE : Mar 29, 2024

フローエンス トーキョーでは、E.MARINELLA(マリネッラ)の商品を数多く取り揃えております。マリネッラの魅力をみなさまにもっとお伝えしたい!という想いでスタートした、マリネッラ店舗とフローエンスの合同連載。マリネッラを熟知する マリネッラ ナポリ 丸の内 小林が、商品の背景とともにご紹介いたします。

マリネッラ レジメンタル ネクタイ


こんにちは、マリネッラ ナポリ 丸の内 の小林です。いつも私どもマリネッラのブログ、公式オンラインストアフローエンス トーキョーをご覧下さり、誠にありがとうございます。

心より、御礼申し上げます。

さて、みなさま、如何お過ごしでいらっしゃいますでしょうか。

前回の「いつかはマリネッラ・・・」から引き続き、
私、マリネッラ ナポリ 丸の内 の小林 がマリネッラ商品の背景”を担当致します。

少々長く、また、お読みになり難い箇所もあるかと思いますが、最後まで是非お付き合い下さい。

さて、みなさま、ご存知の方も多いかと思いますが、私どもマリネッラといえば、シルク生地に小紋柄やピンドット柄が“印刷”された、“プリントのシルク生地”のタイを得意とするブランドであります。

その為、必然的にこれらのプリントシルクを用いたタイの取扱数が多くなり、主力商品となることで、多くのお客様にお買い求めを頂いております。

そして、そんな私どもマリネッラですが、複雑な技術と、膨大な手間、そして、その質の高さ故の価格の高さなどの理由もあり、極限られたシルクメーカーでしか生産をしていないとされる、ハンドプリントのシルク生地を用いることにこだわり、今日までの長きに渡り、誇りを持ってタイを仕立て続けています。

また、特に、その中でも英国製のハンドプリントシルク生地にこだわり、3代目オーナーであるマウリッツィオ・マリネッラも、機械式のプリントと比べ、英国製のハンドプリントシルクが生み出す、色味の柔らかさや、温かみの違いなど、その質の高さに太鼓判を押し、絶大な評価と信頼を寄せております。

さて、そんなマリネッラですが、もちろん、プリントシルク素材だけでなく、“織りのジャカードシルク”を用いたタイも、無地を始め、ドット柄、小紋柄、グレンチェックなど、実は、多種多様に取り揃えております。

そして、そのジャカードシルク素材の中でも、英国のエレガンスを源流に持つマリネッラが、“イタリア流イギリス様式”を守り、大切にしてきた柄があったことをご存知でしょうか。

そう、その柄こそ、“レジメンタルストライプ”なのです。

マリネッラ レジメンタル ネクタイ



1914年6月26日のナポリ本店の創業より、“イタリア流イギリス様式”を守り、英国のエレガンスを源流に持つマリネッラにおいては、まさに、大切な柄の1つであるレジメンタルストライプ。

以前に、そんなレジメンタルストライプにまつわる、こんな話を、マウリッツィオ・マリネッラから聞くことがありました。


マリネッラのナポリ本店の創業者であり、またマウリッツィオの祖父でもある、エウジェニオ・マリネッラが初めてロンドンに行った際、エウジェニオは、イギリス人がするように、何の気なしに、グレーフランネルのスーツにレジメンタルストライプのタイを合わせていたそうです。

すると、突然、イギリスの空軍に所属する将校に呼び止められ、「空軍に属していないのに、なぜ、そのようなタイを締めているのか?」と詰問をされたそうです。

そこで、エウジェニオは、「私は、ナポリ出身のイタリア人で、イギリス製品を取扱う店舗をナポリで経営していること、そして、イギリスの伝統を、よく理解しないままこのタイを締めていたこと」を説明したそうです。

そして、結果的には理解はされたものの、その場でタイを外し、他のタイを締め直すように言われる・・・、というアクシデントに見舞われたことがあったそうです。

マリネッラ レジメンタル ネクタイ


マウリッツィオ曰く、現代においては、時代の移り変わりと共に、ファッションとしての認知も進み、かなり緩和はされたものの、その昔は、レジメンタルストライプに関しては厳しいルールが存在し、格式あるイギリスの紳士は、自分の所属する団体やクラブのレジメンタルストライプしか持っていないことも多かったのだとか。

また、同様に、アングロサクソンの伝統と文化において、一部のレジメンタルストライプは、“柄そのものが、所属する団体や会員制クラブを象徴するもの”であり、必ず“ネイビーのブレザーとグレーのパンツに合わせなくてはいけない”というルールもあったのだそう。

さすがに、エウジェニオに起こったようなことは、100年以上前のイギリスでの出来事であり、現代においては、まずありえない事柄ですが、“紳士の装いに”ついて考えさせられる、何とも興味深い話で、このようなヒストリカルな逸話や、背景に触れることができるあたりも、マリネッラのタイを締めることの醍醐味なのではないかと思います。


マリネッラ レジメンタル ネクタイ


さて、如何でしたでしょうか、ナポリ本店で小紋柄同様に、110年の長きに渡り、本国イタリアを始め、国内外問わず、数多くの洒落者のお客様に好評を頂いているレジメンタルタイ。

100年以上前に創業者のエウジェニオが、初めて行ったロンドンで、“グレーフランネルのスーツにレジメンタルストライプを合わせていたこと”に思いを馳せながら、オールドナポリを思わせる、マリネッラのエレガンスが詰まったレジメンタルタイの装いを、是非お楽しみ下さい。

レジメンタルタイは、現在、フローエンス トーキョー、マリネッラ ナポリ 東京ミッドタウン・丸の内の各店舗にて展開中ですので、是非ご覧下さい。


マリネッラ レジメンタル ネクタイ

  • emarinella-tokyo
  • マリネッラ ナポリ 東京ミッドタウン

    東京都港区赤坂9-7-4 東京ミッドタウン ガレリア1F
    営業時間:11:00~20:00
    TEL : 03-5413-7651
    Google MAP

  • E. MARINELLA-Mrunouchi
  • マリネッラ ナポリ 丸の内

    東京都千代田区丸の内2-6-1 丸の内ブリックスクエア1F
    営業時間:11:00~20:00
    TEL : 03-3217-2871
    Google MAP