E.MARINELLA

マリネッラ ナポリ 丸の内 小林 のナポリ解体新書⑯
~続・Pasqua / パスクア~

TYPE : Flow

DATE : Apr 07, 2023

マリネッラ ナポリのコラムです。
マリネッラはもちろん、イタリアやナポリにまつわる四方山話を徒然なるままに、マリネッラ ナポリ 丸の内 小林がお伝えします。
マリネッラをご存じな方も、まだご存じではない方も、ネクタイ以外にも知っていただきたい「ナポリの魅力」を是非コラムでお楽しみください。

  • マリネッラ小林
  • マリネッラ ナポリ 丸の内 小林正弘

    「いつも、フローエンスをご覧下さりありがごとうございます。 マリネッラ ナポリ 丸の内におります、小林と申します。 ナポリについては、下手の横好きですが、また以前のようにナポリに行けるようになる“その時に”役に立つ情報などなど、 織り交ぜられたら良いなぁなどと思っております。 駄文ですが宜しくお願い致します。」

マリネッラ イースター


こんにちは、マリネッラ ナポリ 丸の内 の小林です。
いつも マリネッラのブログ、FLOENS TOKYOをご覧下さり、誠にありがとうございます。
心より、御礼申し上げます。

みなさま、如何お過ごしでいらっしゃいますでしょうか。

さて、「続・Pasqua / パスクア」ということで、先日ご案内をさせて頂きました、~「クリスマスにも匹敵、大切な復活祭」 “Pasqua” POP UP スタートします ~ から引き続き、ナポリの復活祭とは切っても切れない”あるもの”のお話しです。

日本では、あまり馴染みのない“復活祭”、十字架にかけられ処刑されたキリストが、3日後に復活したことをお祝いする日なのですが、キリスト教圏の欧米では“イースター”と呼ばれ、一年の中でも大変重要な祝日となります。因みに、今年は、4月9日(日)です。

この時期イタリアでは、復活祭のシンボルともいうべき、生命の誕生を連想させる“卵”(イースターエッグ)の形をした、きれいにラッピングされたチョコレートなどが、ケーキ店やバールなどの店先で販売され、ナポリだけでなく、イタリア全土で3月末頃よりお祝いムード全開となります。

そんな“復活祭”ですが、イタリア語では、“Pasqua”(パスクア)と呼ばれ、当日は、家族と食事をしながら過ごすのが一般的です。

また、移動祝日でもある復活祭は、日曜日が復活祭当日となるため、昨今では、その前後で休暇を取り連休として小旅行を楽しまれる方も多いようです。しかしながら、そこは、伝統と家族を重んじるナポリ。

”どんな三ツ星リストランテよりも、我が家が世界で最高のリストランテ”

と、言い切るナポリ人は、前菜からデザートまで一手にこなすスーパーシェフである、マンマお手製の“Pasqua”に因んだ伝統料理のフルコースを、家族揃って食べるのが主流です。

そして、この復活祭に因んだ料理は、いつかは一度、食べてみたいものばかりなのですが、さすがに普段は、なかなか食べることが出来ないので、今回は、ナポリで一年中食べることが出来る、復活祭で伝統的に食べられる”あるもの”をご紹介したいと思います。

“パスティエラ ナポレターナ”(Pastiera Napoletana)


Pastiera Napoletana

ナポリ市内のマリネッラ本店近くの某バールのショウケース。中央最下段に、ハーフカットされ、山吹色に輝きながら鎮座するのが”パスティエラ”です。ナポリ人のソウルフードと言っても過言ではないくらい人気のケーキです。この”パスティエラ”の形状や誕生の由縁などについては、ナポリに関連する伝説のような魅力的な話がたくさんあるのですが、長くなってしまうので、機会がありましたら別の機会でご紹介できたらと思います・・・。

簡単に言ってしまうと、リコッタチーズを使用したオレンジが香るケーキなのですが、今では、ナポリの定番ケーキとして一年中食べることが出来るケーキです。
ナポリに行かれた際は、是非ご賞味下さい。
素朴な中に、新鮮なリコッタチーズの芳醇なコクと、南イタリアらしいオレンジの香りがほのかに口に広がる魅惑のケーキです。

実は、私、このパスティエラがナポリで一番好きなケーキです。

リコッタチーズに、ほのかに香るオレンジの香りが、とてもナポリ的で好きなのはもちろんなのですが、実は、こちらのケーキは、作るのに”途方もない労力を必要とするケーキ”なのです。
そんなところにも、魅力を感じざるを得ないのです。

地域により多少の違いはあるものの、新鮮なリコッタチーズなどと合わせて、“大麦”を使うのですが、この麦が曲者で、昔ながらの伝統的なレシピによると、大麦を3日間水に浸し、水で戻してから茹でる必要があるという途方もない時間と手間がかかるのです。(現在では、あらかじめ下処理された、パスティエラ用の大麦の瓶詰めも売られています)

また、パスティエラは焼き上がった後、”生地が馴染む3日目が一番の食べ頃”という、またまた、かなりハードルの高い“旬”もあります。

このパスティエラですが、日本はもちろんですが、イタリアでもナポリ以外では、中々お目にかかれませんので、ナポリに行かれた際は是非お試しください。

そして、肝心のナポリのどこで食べるかとなるのですが・・・、間違いなくここです。ナポリでパスティエラと言えば、こちらの“グラン バール リヴィエラ”が絶対的におすすめです。

Gran Bar Riviera
Via Riviera di Chiaia 181,

Gran Bar Riviera | Naples | Facebook 

そして、この住所を見て、「あっ」と思った方、相当のマリネッラ通です。


マリネッラ ナポリ本店

ヴィットリア広場に面するナポリ本店1階の店舗。親子4世代に渡り、世界中から様々なお客様を迎え、マリネッラエレガンスを提供するその生業は、100年前の1914年当時から、ほぼ変わることなく現代に紡がれています。そして、こちらナポリ本店1階店舗から10分ほど歩いた並びに、”グラン バール リヴィエラ”が見えてまいります・・・

そう、何と、マリネッラのナポリ本店の並び(本店から徒歩10分程)にあるという好立地。
つまりは、治安抜群良好エリアですので、是非、足を伸ばしてみて下さい。
地元感溢れるリアル“ナポリ”も垣間見え、おすすめです。

また、ナポリ湾に面したロケーションも最高で、パスティエラ以外に、スフォリアテッラやパンといった軽食も美味しいのでこちらもおすすめです。
ここのクラシックなパスティエラ、おいしいです。

そして、みなさま忘れないで下さい、実は、こちらには、持ち帰り用の“缶入りのパスティエラ”も売られており、この「オールドナポリを思わせるノスタルジア溢れるパッケージの缶」が最高にイケており、お土産リスト上位候補にランクイン間違いない代物ですので是非ご記憶下さい。

というわけで、少々長くなってしまいましたが、キリストの復活を祝う復活祭 “Pasqua”(パスクア)如何でしたでしょうか。

それでは、また次回に。お付き合い頂き、ありがとうございました。

丸の内にお越しの際は、是非、店頭にも遊びにいらして下さい!


フローエンス トーキョー、マリネッラ ナポリ 東京ミッドタウン・丸の内の各店舗では、たくさんのイースターに因んだ明るい色のネクタイをご用意しておりますので、是非お立ち寄りくださいませ。

~“Pasqua” POP UP~
4月1日(土)~4月9日(日)


  • E. MARINELLA-Mrunouchi
  • マリネッラ ナポリ 丸の内

    東京都千代田区丸の内2-6-1 丸の内ブリックスクエア1F
    営業時間:11:00~20:00
    TEL : 03-3217-2871
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