清潔感とシャープなイメージの淡色ネクタイは、幅7cmのスリムなシルエットが攻めのポイント
清潔感とシャープなイメージの淡色ネクタイは、幅7cmのスリムなシルエットが攻めのポイント
E.MARINELLA(マリネッラ)のスタンダードなネクタイは、幅が8.5~9cmですが、今回取り上げるのは7.0cmというスリムなもので、一般的には「ナロータイ」と呼ばれているものです。
昔からのマリネッラのネクタイのファンの方からすると、こういうものがあるのにびっくりされる方も少なくないと思います。店内では、よほど注意して見ないと見落としてしまいそうですが、実はしっかりと存在感をアピールしています。
実はこのナロータイは、モード系のブランドではよく目にするもので、えり幅の狭いタイトなスーツにコーディネートされていました。
ニューヨークのエリート弁護士を主人公にしたTVドラマ「ザ・スーツ」の中でも、若手の見習い弁護士マイクが、クラシックな高級スーツをいつも着ている上司から、出社するときはちゃんとしたものを買っておくようにと言われ、プラダのような最先端のモード系のブティックで一式揃えるというシーンがありました。
そこで選んでいたのがこのナロータイ。
ファッションセンスの違い!?といえばそれまでですが、やはりマイクにはあ上司の王道のネクタイが古臭く感じ、自分はあの世代とは違う!!ということをアピールしたかったのでしょう。こうした社会に対する考え方や趣味嗜好をアメリカのドラマや映画は、洋服を通してわかりやすく伝えていますね。
ちなみに、日本版(フジテレビ)のマイク役の方は上司と同じ幅のネクタイをしていました…
今回チョイスしたものは、ベースがをホワイトの爽やかな小紋柄のナロータイ。
ショップスタッフには、グレースーツにコーディネートしてもらいましたが、見ての通り春を感じるVゾーンに。
コーディネートのポイントは、シャツのえりのデザインとサイズ。
ネクタイの幅が狭いので、結び目(ノット)も自然に小さくなります。それに合わせて、シャツのえりもレギュラー、ラウンド、タブなどのあまり開きがないくコンパクトなものを選ぶのが基本。ワイドカラーのような幅のあるシャツは避けたほうが無難です。
ネクタイの結び目にディンプル(くぼみ)を入れるかどうかは、お好み。ちなみに、モード系ではディンプルはつけないことがほとんどです。
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トレンドのネイビーのサファリジャケットに合わせるとこんな見え方に。ネイビージャケットに合わせる時は、シャツをライトブルーか画像のようなストライプにするとネクタイが浮かず馴染んで見えます。
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こちらはアメリカントラッドの定番のシアサッカーのジャケットにコーディネート。白シャツはB.D.シャツにすることで、ネクタイのノットの大きさとバランスをとっています。
余談ですが、メンズファッション誌やイタリアのスナップではB.D.シャツのえり先のボタンをとめない着るのがカッコいいと言われていますが、日本ではそれをやると「ボタンが外れてますが…」「朝忙しかったの?」と周りの人に勘違いされるのがオチですね。
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【Profile】 : スタイリスト / 大西陽一 氏
「メンズ・イーエックス」「レオン」「メンズ・プレシャス」「アエラスタイルマガジン」などで スタイリストとして活躍。親しみやすい人柄とファッションに対して熱い情熱を自ら表現し、 多くの方から愛されております。エディターの一面も併せ持ち、アルソーレの代表も務めております。